ノウハウ

ドローンを飛行させる際は必ずここに許可を取ろう

近年、ドローンのパイロットが急激に増加しており、その多くの方が悩んでいるのが飛行場所、そして許可取りです。

今回はひとつの目安として、ロケーション別に問い合わせ先をまとめてみました。

①私有地の場合

まず気になるのは私有地です。

機体を買ったから練習したい、一軒家屋根点検の依頼を受けた、などドローンを飛ばすうえで一番身近な理由です。

私有地では以下の二つを確認しましょう。
 
A.土地所有者
土地所有者がそのままクライアントとなっている場合が多いですが、最初に、そして必ず取得しましょう。

個人宅やオーナーと直接打ち合わせを行う際は飛行に必要な情報をその場で詳細を確認できますので齟齬は少なくなりますが、社屋や法人所有の土地ではクライアントとその上層部の管理が異なり、現場で突然許可を得ていない場所での飛行を求められたり、正式な許可が得られていないと伝えられる可能性があります。
 

B.近隣の方へ周知
土地所有者の許可を得られたら近隣住民や他フロアの方々へも周知しましょう。

カメラを搭載し撮影するのがドローンの主な仕事ですので、プライベートな部分が映り込んでしまうとプライバシーの侵害にあたってしまいます。

また、プロペラの音が騒音トラブルの素となる可能性もありますので、土地所有者だけで安心せず必ず近隣の方へ飛行する旨をお知らせください。

②山の場合

続いて山で飛行させる場合です。

航空法を避けて練習したい、旅行先で撮影したい時に選びやすいロケーションですが、もちろん確認事項があります。
 
A.土地所有者
山はその広大さから感覚が鈍りがちですが、もちろん所有者が存在します。

個人所有の場合は個人情報保護の観点から特定は難しいですが「私有地につき侵入禁止」などの看板が建てられている場合がありますので、足元の安全に留意しながら確認しましょう。

無断で飛行させた場合は「民法」が該当し、土地の「所有権侵害」にあたる場合があります。

可能であれば連絡をとり許可を得て、難しい場合は無理せず諦めることも大事です。
 

B.役所(各都道府県・市区町村)
山が個人所有でない場合、各都道府県・市区町村の役所が遊歩道や資材置き場等、さまざまな用途で管理している場合があります。

無断で飛行させた場合、個人同様所有権侵害に該当する可能性があります。
 
また正式に許可を得たい場合は、「ただ飛行させたい」ではなく、「飛行日時・目的・資格・国交省許可の有無」を正確に伝えましょう。

該当の役所に法的に資格や許可書は関係ないとしても、まだまだドローンへの対応に慣れていない地域もありますので、許可取得への説得力が増します。

地域によっては「観光課」等の担当部署に案内していただけこともありますので、出された条件に必ず従いましょう。

③海の場合

山と並んで人気なのが海です。

解放的かつどう飛行させても綺麗な撮影ができるため、初めての飛行は海がいい!という方も多いです。

そんなすてきなロケーションですが、実は山以上に許可が複雑な可能性があります。
 
A.役所
まずは各市町村の役所へ確認しましょう。

海岸は夏の海水浴場をはじめとして、各地域・季節ごとにイベントが開催されることが多く、人が集まりやすいスポットです。

そのため最近では趣味や業務など、用途を問わずドローンの飛行を制限する地域が増えてきています。

本当に必要かどうかは地域により異なり、特に許可は要らず電話1本で了承を得られる場合もあれば、地域のどこであろうと飛行日の2週間前までに書類を求められる場合もあります。

無許可で行なった際は、県や市の条例違反に該当することも考えられますので事前に確認をお願いします。
 

B.港湾局
海や河川で一番難しい部分が「港湾局」への確認です。

その名の通り「港」に関する許可関係を担当している場所になります。

例えば工業地帯は海に隣接している場合が多いため、撮影・点検のいずれにしても飛行ルートの関係で海上または運河上に出てしまうケースがあります。

この場合は付近を航行する船舶や港湾の作業を中断させてしまう・電波が混線するなど、何らかの影響を及ぼす可能性がありますので飛行を実施する会社が海上も含めて所有している場合を除き、港湾局へ確認を行いましょう。

④国立公園の場合

最後に判断が難しいのが国立公園です。

そもそも国立公園とはどんなものか紹介すると、「豊かな自然を後世に残すために、国が指定・保護・管理している」場所となります。

例えば関東地方付近ですと「日光国立公園」「小笠原国立公園」「南アルプス国立公園」が該当し、日光と小笠原は世界遺産にも登録されています。
 
これらの場所でドローンを飛行させたい場合はまず、各「地方環境事務所」へ問い合わせましょう。

先ほど例に挙げた日光や小笠原国立公園ですと、「関東地方環境事務所」が該当します。

しかし、地方によって必ず地方事務所という訳ではなく、北海道では「知床国立公園」は「釧路自然環境事務所」が管理しており、「利尻礼文サロベツ国立公園」は「北海道地方環境事務所」が管理しています。

同じ地方でも問い合わせが異なる場合がありますので、よく調べたうえで問い合わせましょう。
そして、許可が必要かどうかは先述した山や海と同様、管理者により異なります。

例えば、環境省が発表している日光国立公園でのドローン使用は以下のように注意が促されています。
 
1.事前に土地等の管理者および所有者に確認してください
2.プライベート空間や利用者が集中する場所での使用は控えてください
3.希少な野生生物が生息する場所での使用は控えてください
4.環境省が所管している土地での使用は事前にお問い合わせください
5.自然公園法や国立公園集団施設地区管理規則に抵触する場合があります
6.その他関係法令等を遵守してください
 
どれもドローンを飛ばすうえで常識的なものが多いですが、今回は5・6番に注目します。

5番の自然公園法は、ドローンの使用により公園利用者に迷惑をかけた、落下により野生動物に損傷を与えた場合などに配当する法律で、違反した場合は6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金に処される場合があります。
 
6番のその他法令はもちろん航空法も該当し、国交省からの許可や十分な訓練を行なってから飛行を行うこととなります。

広い土地だからといって決して無許可で飛行させていいわけではありませんので確認を怠らないようにしましょう。
 
今回は注目度の高い日光を例にあげましたが、日本には34もの国立公園が存在します。

もちろんそれぞれ地形や生態系に合わせた決まり事がありますので、ぜひ事前調査をお願いします。
 
以上、今回はロケーション別にどこに許可を取るべきかをご紹介しました。

これらのロケーションはわかりやすくもあり、判断が難しい場所も兼ね備えていますので一つの目安としてみていただけますと幸いです。
 
今後のドローン前提社会のためにも、トラブルなく安全飛行第一で楽しみましょう。

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