ノウハウ

FPVドローンと一般的なドローンでは何が異なるのか?

一言でドローンといっても、テレビや映画で活躍している一般機がイメージされがちですが、ドローンについて調べると必ずといっていいほど見えてくるのが「FPV」とい単語。
同じドローンではありますが、なにが違ってくるのか、今回は法律面などを重視してお伝えしていこうと思います。
・呼び方の違い
 
まずFPVとは「First Person View」、一人称視点のことを指します。

つまりカメラの目線です。

そのため基本的には頭にゴーグルを装着し機体から伝送された映像のみを見ながらの操作になります。直接機体を見ないため少々慣れが必要になります。
 
対して一般機はコントローラに接続されたモニターで映像を確認し、直接目視で機体を見ながら操作を行います。

一般的に空撮といわれるとこちらのイメージがあるかと思います。
 
操作方法や法的な扱いなど、同じドローンでありながら微妙に違いがありますので以下で人ずつご紹介していきます。
・電波法
まず異なるのは電波帯です。

現在日本で免許なしで使用できる電波帯は2,4GHz帯です。

DJIをはじめとした一般機は日本に入ってくる時点で2,4GHzに設定されており、アプリ等で変更することはできません。

対してFPV機は機種にもよりますが5GHzがメインとなります。

5GHzを使用する理由は主に「遅延をなくす」ためにあります。

FPV機は時速100km/h以上の加速が容易に可能で、2,4GHzだと伝送されてくる映像に遅延が発生します。

さらにFPVは頭にゴーグルを装着し、ドローン本体ではなくカメラ映像のみで飛行させるため映像の遅延は致命傷となります。
 
また、日本で5GHzの電波を使用するためには「陸上無線」や「アマチュア無線」等の資格を取得したうえで、総務省より「無線局開設許可」を得る必要があります。
 
FPV機体の購入や組み立て自体は容易に行えますが、飛行させるには一般機同様制限がありますので自身に情報を揃えてから飛行させましょう。


・重量
FPV機体の多くは自作機のためサイズも様々です。

〇〇g以上という規定もないためドローン関連法律に合わせて以下にご紹介します。

【航空法】
200g以上が対象。機体登録制度同様、自作機や最新販売機体は詳細情報の入力が必要。
2022年度の航空法改正時に対象重量が100gに減少します。
 
【小型無人機等禁止法】
重量規定なし。トイドローン・一般機・FPV含めすべてのドローンが対象。
国の重要施設(首相官邸・国会議事堂等)付近での飛行が禁止。
 
 
【機体登録制度】
100g以上が対象。
4枚羽のドローンに限らず既存のヘリラジコンやFPVの自作機も対象となります。
 
以上のように統一されているわけではないため、自身の機体重量を今一度確認しましょう。
・操作方法
操作方法は一般機と変わりはなく、主にモード1とモード2の二つに分かれます。

国や職業によって決まりはありませんので、自分に合った方法での操作をおすすめします。
 

・機体認証
これまでのFPV機体は電波法に従い資格と許可を得れば飛行可能でしたが、2022年6月からもうひと手間増えます。

2021年12月20日から事前登録が開始している「機体認証制度」です。

この制度では一般機・自作機問わず「重量100g以上」から登録が必要となります。

航空法で使用するDIPSやFISSと異なりこちらは有料で、機体登録時に使用する身分証明書により手数料の値段が変わります。
 
さらにFPVに多く見られる自作機はメーカー販売機のように機体の情報が一定ではないため「機体重量・寸法・運用限界」等詳細の記入が必要となります。
 

・目視外飛行
冒頭にご紹介したように、FPVは機体を目視せずに操作するため「目視外飛行」に該当します。

目視外飛行は航空法で規制されており、専用の訓練後航空局へ申請が必要となります。

繰り返し記載している通り、2022年度より航空法の対象が100g以上となるため、お持ちの機体により異なりますが今まで気にせず飛ばしていた機体が対象になることもありえますので忘れずにチェックしましょう。
 
・挙動
FPV機体は一般機と挙動が大きく異なり、要因はセンサー類にあります。

組み立て方にもよりますが、FPVは位置制御のGPS・高度計測の気圧高度計をオフにしている場合が多いです。

このふたつを切ると自動車のマニュアルに近い挙動になり、ブレーキや高度も常に自身で操作することになります。

スティック感度も機敏になり、ちょっとの入力でかなりのスピードに達するためかなりの練習と慣れが必要になります。
以上、今回はFPVと一般機の違いをご紹介しました。

当初はレースやアクロバティックな空撮等、アトラクションとしての側面が多かったFPVですが、近年では工場配管等の狭所の点検での使用が増えており一般機と同じくらい活躍の場が増えてきています。

操作のコツや練習が必要ではありますが、マスターすれば唯一無二のスキルとなりますのでぜひ一度挑戦してみてはいかがでしょうか。

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